>ジャック様 「…ふふ、ご冗談を」 マスターは薄く微笑みつつ、 棚から酒瓶を取り出す。 「にゃは、あんがと~♪」 白衣の女は随分楽しそうに笑うと、 空の注射器をくるくると指先で回す。 と、その時。 「ん、何や…もう結構お客さんおるやんか」 穏やかな関西弁の喋りを伴い、黒い球体を連れた黒髪の青年が顔を覗かせる。