双子の片割れ 2020-03-04 23:26:54 |
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うん、分かった。あとは頼んだよ、真那。
(早速相手になりきって、表情筋も緩め愛おしさを含めた満面の笑みで見送る。家では常に裸眼の姿であるも、大学で裸眼という何のけない姿すら新鮮で胸は高鳴る。教室に行くまでを見送ったあとは自分も真緒として教室に行く。自分と違い真緒は社交的で、常に周りには誰かがいる。いつものメンバーなのか、はたまたただの取り巻きか。真緒ー、と呼び慣れたように呼んでくる甘ったるい声に嫌悪感を感じる。相手になりきってと言われたばかりなのに、飛んでくる声の元へは冷ややかな視線のみで返す言葉すら投げかけない。普段の真緒なら、絶対にそうはしないだろう。ただただ、真緒へ向けられる好意が邪魔で仕方ないが故に、普段とは真逆で自分の本心を全面に押し出す。そうする事で、真緒を孤立させますます自分しか見えないようにしようと孤立誘導型の依存心を垣間見せ。しかし、真緒の人柄もあってか、「機嫌悪いね、怒った顔もかっこいい…」とギャップに黄色い声は増す逆効果に。思わず溢れた舌打ちさえも彼女らにとっては麗しく、小さくため息。椅子に触り、)…まぁいいか。少しずつで。(周りを眺めながら、ぽつりこぼした後は待ち合わせ場所を問う連絡に、″正面玄関で″と返した)
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