匿名 2020-03-03 22:19:42 |
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>アビゲイル・ウィリアムズ
(怖がられてしまうのだろうか。そう脳裏に過ぎった考えは差し伸べられた手と優しげな微笑みにすぐ様打ち消され指の先で僅かに触れた手から感じる温かさは強ばっていた緊張を溶かしていった。それに聖教者、神に使える使徒としての心を持った人物。それが分かると華が咲き誇ったかのように目を輝かせる「貴方は神父様なのね!…ふふ、私も神様に信仰を捧げる1人なのよ。毎日欠かさずお祈りもするし教会のあの澄み渡った空気も大好きなの。それに聖書だってちゃんと持っているし、それと、…」やや興奮気味に捲し立てると触れていただけの手をがっしりと掴む。共通の思考を持つ彼に嬉しいのといい人だと認識した瞬間に恥ずかしさなど微塵も感じず浮き立つ感情にるんるんと笑みを深めていく、それでも彼は魔術を使い己を召喚したのだ。神と魔術、矛盾する2つを取り扱う相手にサーヴァントとして課せられた自分の使命を思い出し長い睫毛を僅かに伏せると「…あのね、サーヴァントとして召喚されたからには戦いは避けられないとは分かっているのよ。でも、私は戦いや争いは嫌い。だってそれは悪い事だもの痛みを人に与えてしまう」握りしめた手、そっと手を離し胸元に寄せそれでもと言葉を続ける。「貴方を守る為に力を使ってしまったら私は神様に嫌われてしまうんじゃないかって…怖くなるの。」強い力、それを振りかざした瞬間から見放されてしまったらきっとそれは唯一の救いである神から見放されてしまう。それこそが孤独であり絶望であると震える声で打ち明けた。)
>ジャンヌ・ダルク
(無欲な人間はこの世には存在しない。善良だと人の為に命を捨てるなどと物語に書いた主人公気質な人間こそ内に秘める欲望は計り知れない、弱い人間の強がりこそ聞いていて惨めな物は無く今まで見てきた人間はまさしくその型を嵌めたような奴らばかりであった。力が欲しい、全てを手に入れたい、その為に悪魔に魂を売り叶えた願いに満足したかと思えばまた違う欲に手を伸ばす。その連鎖を繰り返しすのがこの世界の輪廻であり人間の本質だと思っていた。今目の前にいる人間は睨む勢いで向ける瞳に口にした言葉こそ今までの奴らと同じなのだが、「聖杯を手にしてさえも叶えたい願いとやらに己の命を賭けたら本末転倒。地獄に堕ち炎に焼かれる前に私の炎に耐えれるかが心配ですが…、」そう魔女は嘲笑うと伸ばした手を相手の鎖骨辺りへと当てがい微々たる魔力ではあるもののパスを繋いだ其の部分に注ぎ込んでやるとそっと手を離し刻まれたのは竜の刻印。焼かれてもいいと宣言したその言葉、物語の最後何が待ち受けているかと見届ける為に黒い魔女はこの人間が自身のものだと印を残した。「ほら、動ける程度に魔力が回復したでしょう。先が長い戦いになります、主人ならば主人らしく責務を全うして貰わねばなりません。…と、その前に名を名乗っていませんでしたね。私はジャンヌ…神とやらに見離され全てを憎む復讐者。ジャンヌ・ダルクです。」忌々しい自分の白い半面、同じく名前ながらに存在しない彼女に皮肉を言うようにそう言って伸ばされたのは黒い悪魔の手だった。)
(/はい!此方とも長い仲になると思いますのでまた何かあればすぐさまお呼びくださいませ。では、)
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