執事長 2020-02-25 19:00:33 |
通報 |
>ラザロ/ミリアム(>674)
──ふふ。
(“狩り”の真っ最中には意識から遮断されていた二人の声と、辺りの賑やかさがまた自身の内に戻る。まるで我が事のように取り損ねたそれを悔しがる姿や、記録を喜び讃える姿に湧くむず痒さのまま口許を弛めた後、贈った物を受け取ってくれた彼へ思わず嬉しさの欠片を吐息に溢す。次いで、店番の彼女から掛かった声にそちらへ顔を向け、差し出された小さなカードを受け取る。それに描かれる何とも不可思議な模様をまじまじと傾げた視線で見詰めつつ、聞いた使用上の説明を確りと噛み砕いて飲み込んで、再度彼女に目を合わせ、「うむ、解った。ありがとう。」了解の意と礼を飾り気の無い言葉で告げる。受け取った物を懐へしまうのと同時に立ち上がり、その直後に受ける軽い衝撃に彼を見上げては、掛けられる声に頷く。「…ああ、そうだな。」続いて、屋台を後にする背を追って此方も歩を進めながら、相槌を打って周囲の屋台に緩やかに視線を回す。「……む。あれは…」ふと、目についたのは手持ち花火の屋台。「…ラザロ、彼処に置いてある物は何だ?」感情の赴くまま指を持ち上げ屋台に並ぶそれらを差し、興味と疑問の混ざった面持ちで改めて彼と向き合い問い掛けた。)
トピック検索 |