とある魔術

＞ALL

（先ほど感じた視線が狙撃犯のものなのか、確証はないがそんな所かと見当つけていたところ。陰から歩み寄ってきた渡空飛燕を一瞥する。腕章を付けていれば風紀委員であることがすぐに知れるだろうが、声を掛けて来ないならばこちらから話すことはないとばかりに視線を外し。己の名を呼ぶ桜霧刹那の方へ目を向けると、警戒している様子。御坂美琴の方も気にはなるが、仮にもLv5第三位、早々遅れは取らないだろうと捨て置いて。車道に停止した救急車からは救護隊員が桜霧刹那へと真っ直ぐに駆け寄ってくる。とても良くできた、偽物の救護隊員と救急車。周囲には、銃声と負傷者に野次馬が集っている状況で。渡空と桜霧には届く程度の声で提案を吐く。）

十中八九罠だろうが……雑魚を巻き込ンで遣り合うのも面倒くせェ。乗るか、逃げるか。てめェはどっちがイイ？

（桜霧に挑発するような笑みを向けて、選択肢を与える。己ならば虎穴に入ってぶち壊すところだが。考えている時間はあまり無さそうでは、ある。）