鬼少佐 2020-01-26 17:57:08 |
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――、。( 一切の恋愛を未経験だと肯定する言葉に、まさかそんな、と感嘆句を漏らしかけたが、寸でのところでそれを飲み込む。きっと貴方はその事実を心から恥じているだろうから、嗚呼でも、そんな様子にも愛おしさが湧き上がっては、今にも緩みそうな表情を隠すために、掴まれていない方の手で自分の口許を覆い。「 お前、それは―― 」愛の告白とでも誤解されるぞと続けようとした刹那、番に心を許す動物のような所作を見せつけられては、くらりと脳髄が酩酊。気付けば、獣の敏捷さで貴方を逞しい両腕に抱き竦めていて「 今のはお前が悪いぞ、グラン…ッ 」このまま押し倒して滅茶苦茶に全てを奪ってしまいたい衝動よりも、愛を知らない貴方へ一からそれを教えたくて。だからこそ、一度ぎゅうと強く腕に力を込めた後、惜しむ気持ちを押し殺して貴方を腕から解放し「 …命令だ。今のような顔は、絶対に俺以外には見せるな。只でさえお前は容姿端麗なんだ、違う隊のけだもの共から狙われでもしたら俺は… 」いつもの厳めしい表情は、起きてもいない事件への嫉妬に狂うように苦痛に歪められ「 そいつらを生かして還す自信がない 」カチャリ、腰のサーベルを撫でては目を逸らし )
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