鬼少佐 2020-01-26 17:57:08 |
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試す…か。( 程良く身体を巡るアルコールが、いつもより幾分か声色を柔らかくさせる。肯定とも否定ともつかない態度のまま、グラスの中の残りを全て飲み干し「 そうだ、お前はいつもそうして大啖呵を切る。勇ましくて結構、結構だが―― 」空っぽのグラスをサイドテーブルに置き、貴方の方へ身を寄せる。ギシ、とソファのスプリングが軋む音が、静寂を濡らすように彩り「 そう見得を切られると、真なる覚悟の証を見てみたくなるのが人の性だとは思わんか? 」無骨な手で貴方の手からグラスをそうっと奪い取り、その中身までも奪い飲み尽くし。酩酊した風を装っているが、酒豪ゆえこの程度では酔わない。だが悪戯心から、敢えて熱い息を吐きながら顔を寄せ「 配属の日、元帥が俺に言った事――そして俺が今夜お前をこの部屋へ招いた意味。…解るな? 」無論夜伽の相手をさせる気など今はさらさらない。これは忠誠心を量るためのテスト )
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