鬼少佐 2020-01-26 17:57:08 |
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――ふ、( 一連の流れるような手慣れた所作とは裏腹に、二人きりの時に、と交わした約束には随分と苦戦している様だ。それもこれも自身を上官として敬ってくれているがからこそだと自惚れてしまいそうになる。ともかく不器用な様子には可愛げを感じ、吐息だけを笑いを零してはそれを誤魔化すように咳払いを。「 嫌、良い。お前が謹厳実直な男だとは理解しているつもりだ 」シャンパンがグラスに満ちていくにつれて、今この瞬間だけは、己の心の奥の何かも同時に満たされていくような錯覚を覚え。グラスを軽く掲げては、静かに半分ほど飲み干し「 敬して遠ざける…、という言葉もあるがな 」空いている手で肘置きに体重を預ければ、意地悪な微笑を口角に浮かべて横目で見遣り )
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