さよならと出会うその日まで 〆切

確かにその通りですね。義之先輩と一緒に行動してると何か思い出せるかもとは思います。先輩は特別ですからね。
(相手の提案に元気よく頷けば、嬉しそうに笑いながら前を歩きはじめ。「怖がりなの行ったことない所多いんです」と話し)

随分買いかぶってくれたな…まあ、そうだったら俺も嬉しいけどさ
(自分と一緒なら大丈夫、そう言われた気がして照れ臭さを覚えながらも相手の後をついて行き「…ていうか怖がりって、幽霊なのにそんなに怖いものあるか？」幽霊が恐れるものと聞いてイマイチピンと来ないのか質問を投げかけ)

えへへ、買い被ってませんよ？……怖いものは……幽霊とかお化けとか妖怪とか……生きてた時に苦手だった物をそのまま引き継いだみたいで……
(ふわふわと笑みを浮かべていたが、相手の質問に表情を少し暗くし。質問に答えると強がるように笑みを見せ「でも、先輩となら平気です」と言い)

幽霊なのに幽霊が怖いのか…
(相手が怖いのが怪異、所謂幽霊やそういった類のものだと聞き、それは難儀な話しだなと苦笑し「そういえば…今歩いてるこの廊下の突き当たりにある姿見にまつわる七不思議を聞いたことあるような…」それから思い出したように遠目に見える姿見の方を見やってぽつりと呟き)

姿見の七不思議ですか？……怖いですか？でも、でもどんな話か気になります！……お、教えてください！
(自分が通ってた頃からだいぶ変わっているであろう七不思議を想像し、怖い想像に身震いを一つするが、持ち前の好奇心に負け話をしてくれと相手に頭を下げ。)

そんな別に怖いもんじゃなかったように思うけど…丑三つ時に姿見の前に行くとその人は死んでしまうとかそんなありきたりな話しだな
(期待半分恐怖半分といった感じの相手にそう前置きをしてから話し始め「昔とある女子生徒3人がその噂を確かめるために学校に忍び込んで丑三つ時に姿見の前にいったらしいんだ…。だけど彼女たちは運がなかった、その日たまたま校内には凶悪な殺人犯が潜伏していて、彼女たちは丑三つ時の姿見の前で背後から鉈で頭をバッサリ…彼女たちは自分たちの最期の瞬間を姿見越しに見ていたそうな。…だけど妙なのは凶器や死因なんかはハッキリしているのに肝心の殺人犯の痕跡というのは最後まで何もみつからなかったことなんだ。もしかしたらその殺人犯というのは姿見の呪いそのものだったのかもしれない……どうだ？普通にありがちだし全然怖くないだろ？」話してから苦笑混じりに肩を軽く竦めれば相手の反応を窺い)

確かにありがちですね。……でも、だとするとその七不思議は前まで存在していた七不思議を上書きする形で作られたんですね。
(表情は平気そうに見えるが、よくよく見ると顔が前よりもひきつっており。虚勢を張っているが、相手の体に半分以上隠れるように歩きつつ、自分の考えはしっかりと口にし)

というと日下部には馴染みのない内容だったんだな…ていうか、もしかしなくても怖かったのか？
(七不思議の内容にギャップが生じるぐらいには自分と相手との間には世代差があるのだろうかと考え、自分の後ろに隠れて姿見を出来るだけ視界に入れないようにしているのが見て取れると、そう突っ込んで)

………こ、怖いに決まってるじゃないですか～っ！だって、だって全っ然知らない怪談ですよ？！
(一瞬ぎくりとそのままの表情で固まると、開き直ったように大きな声で言い返しながら相手を大きく揺さぶり)

わかったわかった、悪かったって…それに今はまだ丑三つ時じゃないし大丈夫だろ
(揺さぶられながら宥めるように口にして、相手の頭を撫でてやりつつ、相変わらずというべきか幽霊らしからぬ人間味溢れる行動と言動に思わず笑みがこぼれて)

たしかに……確かにそうですね。丑三つ時はまだ先ですね！
(頭を撫でられいくらか落ち着きを取り戻すと、安心したように頷き。笑っている相手に気づくと少しむくれて「なに笑っているんですか！」と言い)

いや、なんか日下部のそういう反応見てると微笑ましいなあと
(むくれる相手を見て悪びれた様子もなく笑みを浮かべたまま、思ったことをそのまま口にして。こんな風に過ごす放課後の時間も悪くないなと感じてしまっている自分がいて)

微笑ましいって、嘘だ！馬鹿にしてますよねっ
(相手の言葉に口調とは変わって嬉しそうに笑いながら、この時間の幸せを噛み締めるような表情を浮かべるも、相手に見られないようにわざと一歩前を進み)

してないしてない…まあ、七不思議のことはもういいからさ……っと、とりあえずどこか空いてる教室でも探して中に入るか
(相手と談笑していると、たまたますれ違った生徒に思い切り訝しげな目で見られていることに気がつき、相手が幽霊であることも忘れ、周りの目を気にすることもないぐらい相手と二人での時間を楽しんでいたことに気づくと、少し慌ててそう提案をして)

そうですね、教室巡りましょう。私入ったことない教室多いんですよ！
(嬉々として相手の提案を受け入れるが、なぜか慌てているように見える相手をいぶかしげな顔で覗き込み)

よし、決まりだな…と、その前にちょっと飲み物買っていってもいいか？
(相手の言葉に一つ頷き移動しながら、購買の前を通りかかると喉の渇きを感じて足を止めて。相手に断りを入れてからジュースを買いに行こうとして思い出したように振り返り「そういや、日下部って飲み物とかは飲めるのか？」物に触れたりは出来るようだが飲食はどうだろう？と思い、そう質問を投げかけて)

どうぞ、喉渇きましたよね。……給水機の水は飲めました。でも、飲んだと言うか、水が消えたというか……
(相手の断りに軽く返事を返し。質問に答えるが、どこか自分でもよくわかっていなさそうな表情をして首を傾げ)

オッケー、それだけわかれば十分…てことで、何かリクエストあるか？日下部の分も何か買ってきてやるぞ
(質問に対する答えを聞くと満足げに言葉を返し、それならば一緒に何かを飲もうと考え何が飲みたいかを問いかけて)

え！いや、良いですよ。お金払っていただくなんて、そんなっ
(両手を顔の前でぶんぶんと振りながら、眉を下げ遠慮の表情が浮かび)

遠慮しなくてもいいって、俺が勝手にそうしたいと思っただけなんだから。それに、日下部だってこうして学校で友達とかと一緒に飲み物とか買って駄弁るなんて久しぶりだろ？
(困り顔で遠慮を口にする相手に、本当にいい子だなとそんな感想を抱きながらも此方から更にそう一押しして。それは出来るだけ幽霊だからとか生きている人間だからとか、そういったことを考えずに相手と過ごせたらと思っての発言で)