片羽の蝶 〆

ははっ…太陽とは、君も世辞が上手いな
遠慮無く甘えてくれば良い！…知っているとは思うが俺には可愛い弟がいてな、下の者を甘やかすのは得意だ
（自身の髪の色からそう現してくれたのか相手のあまりの褒めっぷりに思わずからりと笑いが溢れてしかし相手の口から甘えたいなどと言われては願ったり叶ったりで自信満々に胸を張りながら両腕を広げいつでも甘えてこいと示して見せて、団子を含んだ此方の頬を遠慮無く突く相手に慌てて団子を飲み込んでは「こらこら、そう頬を突くのはやめてくれ」流石に女人から顔を触れられるのは恥ずかしいのか珍しく狼狽えた様に制しては離れる手に一息吐くと、理性的にきっぱりと告げられた相手の言葉に一言断りを入れた後に相手の頬に片手を伸ばし無骨な親指を相手の目下に這わせ白粉を拭い落とすとはっきりと出来ている隈を露わにさせては慈しむ様に頬をひと撫でした後に片手を退けて）
では失礼して、この目の下の隈はしっかり睡眠が取れていない何よりの証拠だ
更には此処最近の鬼による負傷者の数も蝶屋敷には手に余る程の人数だろう…此処の管理だけではなく君には柱としての任務もある、本当は休息などまともにとれていないんじゃないか？