匿名 2019-11-28 10:18:16 |
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「──白く冷たい雪…か。やはり此処は寒すぎる、」
(白い方舟、人類を救う為雪に囲まれたこの施設こそがサーヴァントを匿う檻。窓の外から覗く白い景色こそ代わり映えはしないが寒さも感じない指先でゆっくりと窓をなぞり、そっといきをつく。自身がこの建物に身を投じ召喚されて幾つの時が過ぎていったのか、時間という概念が存在している筈なのだが此処ではそれすら意味の無く只長い時間この窓際で過ごしている気がする。令呪を束ねる主人に影の国から呼び出されこの力と己の身を槍として彼に仕えているのはなんとも心地よく、先程終了した周回でも何体もの敵を貫いてきたばかりだ。報告があると何処かへ向かった主人の事を思いながらふと目に付いた雪景色に何故か目が奪われていた、見ているだけで実際に触れることは無い冷たさにもこうも彼が居ないだけでこんなにも寂しさを感じるのかと少し自傷気味の笑みを漏らして無機質に広がるカルデアの白い廊下を見つめていた。)
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