義賊のギルス 2019-11-25 23:28:40 |
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( 相手居るから大丈夫…そう思っていたが、いざ自分の手では追えないモンスターを目の前にして危機に直面したとき身体は恐怖に支配される。震える声で彼の名を呼びながら死をも覚悟したとき、彼の声で魔法呪文が唱えられると瞬く間に上級モンスターは紅蓮の炎に焼かれて灰となって消えていって。暫く硬直した身体は言うことを聞かずに動けずにいたが、相手が上体を起こしてくれて頭を撫でられると緊張の糸がほぐれてハッと無意識に止めていた呼吸を吐き出して。「 大丈夫だ。怪我はない。…それにギルスが謝ることは何もない。俺が油断したのがいけなかった。助けてくれてありがとう 」視線を落としたまま言葉を紡ぎ、大丈夫と口にするが助かった安心感からかカタカタと小さく身体が震えだして。「 ッ…本当に大丈夫だから。すぐに止まる… 」情けない…こんなことでは城は救えないと震えを止めようと自分の肩を抱くも震えは止まること無く、己の弱さに唇を噛み締めて )
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