義賊のギルス 2019-11-25 23:28:40 |
通報 |
嗚呼、有難う。…あなたが傍に居てくれるだけで心強い。だが先程から嫌な臭いが…
ッ
( 相手の的確な話は緊張した精神を程良く解きほぐしてくれると同時に相手の存在を強く感じさせてくれる。穏やかな声が心地よく耳に響き何かあっても彼が守ってくれる安心感を齎してくれる。でもだからと言って決してそれに頼って怠けないよう気を張って、周囲に目を配せながら上記を。暫くはモンスターにも遭遇せずにいたがそれが逆に不自然で、それに先程から鼻をつく悪臭が立ち込めており口元を手の甲で軽く抑えては眉を顰めて。その時、上からビシャリと何かがすぐ目の前に落ちてきて何かと思えば下級モンスターの肉塊を喰いつくされた残骸で。「 此れは……、 」嫌な感じがすると思った瞬間耳を劈くよう咆哮を上げて体調3メートルはある狼に似た上級モンスターが上方から飛び掛かってきて。下級モンスターが居なかったのはコイツのせいか。それにしてもこんな所に上級モンスターがいるのは城が襲われた混乱に肖ってかもしれないと思考を巡らせ。が、悠長に考えている暇もなく襲いかかってきたモンスターに剣を向けて断ち切ろうとするも鋭い爪で跳ね返されてそのまま地面に押し倒されてしまう。モンスターが吠える度に酷い臭いがして表情を歪めるも今はそれどころではないと咄嗟に地面に落ちた剣を持ち直して、押し倒された状態のまま上級モンスターの喉元狙って剣を振り上げて。果たして、剣はモンスター喉元を綺麗に貫く。が、なんとモンスターは息絶えることなく自ら剣の持ち手に向かって深く刺さってきて。剣があるため避けるに避けれず、モンスターの鋭い牙が目の前まで迫り、粘度を持った涎がボタリと頬を落ちて。喰われると恐怖に支配されながら「 ギル…ス、 」と引き攣った喉で声を搾り出し相手の名を呼んでいて )
トピック検索 |