図書委員長 2019-11-24 02:38:36 |
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……んぅ……?
…あれ?此処……桐島さん?
(どのくらい眠り続けたのか、しばらくすると目を開き、まだぼんやりと霞んでいる視界をゆっくりと見渡してから自分の手元に視線を落とせば毛布を握りしめていて、図書室の床で眠ってしまったはずがいつの間にか布団の中に居ることに寝惚けた頭では理解が追いつかず、寝惚け眼を擦りながら軽く首を傾げ、傍に居る相手をぼーっと眺めて)
んむ、……だ、大丈夫!もう分かったから!
ぷっ、何それ?いくつ肩書き持ってるの?まーいっか。えっと……、桐島さんは、小説って、何だと思う?あのっ、あたしも桐島さん程じゃないと思うけど、いくつか小説は読んだの。一冊の中に壮大な世界が広がってて、色んな人達が居て、それぞれの人にそれぞれの人生があって……で、でも、当たり前だけど、小説って、たった1人の人間が書いた文字の塊でしょ?だったら、その中で生きている…生かされている人達は……〝生きてる〟のかな?そ、それとも、やっぱり小説は小説だし、ただの紙と文字の──ッ、
(口内から指が抜かれると、ぱちぱちと瞬きしながら相手を見つめて放心し、時間差で状況を理解して真っ赤な自分の両頬に手を当てながら、思いっきり慌てた様子で分かったと訂正をして。よく分からない相手の返しに思わず吹き出してしまうものの、そのおかげで話しやすくなったようで、辿々しくてまとまっていない内容ではあるが、心の中にあるモヤモヤとしたものを吐き出すように明るい笑顔で語るものの、次第に唇が震え始め、相手への質問とは言いつつも答えを聞くのを恐れているかのように、相手に話す隙を与えずに次々と言葉を紡いでいき、それでもとうとう言葉が続かなくなってしまうと、笑顔を作る余裕もなくなり、重々しい表情で震えながら俯いてしまい)
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