騎士団長 2019-11-22 18:50:24 |
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俺は禁じた覚えなど無いが、蓋し時の流れは残酷だな( 押し殺しきれずに告げてくれたそれは、きっと紛れもない貴方の本心。であれば少しは自惚れても良いのではないかと、気難しい表情筋が緩みそうになるのを堪えながらも声には僅かな喜色が滲む。許すも何も、初めからそんな命令は下していない。否、下す筈もない。だからこそ「 俺は皆の、そしてお前の王だ。俺以外の許しが必要か? 」少々強引ではあるが、もう一押ししておこうか。そろそろ執拗いとは自覚している為、これ以上のダメ押しは自重しよう。大人しく腕を差し出してくれた貴方の横顔を一瞬だけ盗み見ては、直ぐに手元へと視線を戻して「 この程度で満足なのか?つくづく謙虚な男だな、ルーク 」洗練されていない冗句ほど寒々しいものはないが、貴方の慣れない軽口は耳に心地良い。揶揄い半分の言葉を返しつつ、消毒液に浸したガーゼをピンセットで摘まみ上げ「…少し痛むぞ」静かに前置きをした後、出来るだけ傷口を刺激しないようにゆっくりとガーゼを患部へ当てて )
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