ミステリアスで妖艶な雰囲気の美形(探偵) 2019-11-10 16:38:54 |
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…わかってるじゃないか。お前がその時間を有効活用出来るかはまた別問題として…助手としては悪くない返答だな。
( スパイスを擦る時間、たった数分でもその時間すらも有効に使う…それは探偵として当然であり当たり前のこと─と言うよりも自分の場合はそれを意識せずにやっているが…。今の彼にそれを求めるのは酷だが彼からそんな返答が返ってくるのは元々そういう考え方なのかもしれないが、自分を見てそう彼が意識して少なからず変えているのであれば実に喜ばしいことで。彼といると“育てる”喜びを此方も少なからず感じている。それは今まで自分になかった変化で、自分も彼によって変えられている。今まで煩わしく感じていたペースを乱されることは彼が相手なら不思議と不快に感じないのである。それは彼の配慮なのか…そこまでまだお互いの関係が濃密ではないからか…。取り乱したり根底にある自分を乱されることは今の所ないが、彼の意見を聞き入れ実行している自分は十分…乱されているのではないか…でもそれも悪くないと思えるのはきっと彼の人となりのせいだ。“お前がその時間を有効活用出来るかは別問題として”そんなことを言いつつも最終最後は彼を褒めてやり。人をお子様扱いした彼が選んだお菓子は──何か言いたげに一瞥したが、まぁいいか…とレジへ向かう彼の後ろを着いて行って──)
そうだな…早く帰ってコーヒーが飲みたい…。
( 彼がエコバックに買った商品を詰めている間、行き交う人々に視線を向けていたが出入り口付近なこともありドアの開閉で外からの冷たい風が吹いてきてはやはり肌寒くロングコートのポケットに両手を突っ込んで。卵やら詰め終わった彼から“早く帰ろう”と声がかかれば“そうだな”と異論はなく返答し、帰ったら温かいコーヒーが飲みたいとポツリと呟いて。二人でスーパーを後にすれば事務所兼自宅へ帰る最中の道中。早く帰りたくはあったが一応辺りを注意深く観察しながら歩いておれば少し奥まった所にある露店に視線は向いて。そこには何やら商品である鞄を持って客である年配の女性に饒舌に話す一人の男。足を止めてその光景をじっと見つめ『このブランドでこの値段は正直に申しまして破格です!現品限りですので無くなってしまったら勿体無いですよ、奥さん!』『そうよねぇ…でも三万円よ?おいそれと出せる金額じゃないわ…ごめんなさいねぇ…今回はご縁がなかったと言うことで失礼させて頂くわねぇ…』お上品に去っていく年配の女性を横目に見送れば興味を惹かれたのかコツコツ靴音を響かせてそちらに足を向け「へえ…○ッチですか…触っても?」店主の男に微笑んで話しかけると『あ、いらっしゃいませっ!もちろんです!見て触ってお気に入りの一品を見つけて下さい』人の良さそうな穏やかな笑みを此方に返してきたため商品の一つを手に取り繁々と見つめて )
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