人/間/失/格 2019-10-30 01:06:04 |
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噫、生憎だが。手前みたいな鈍に付き合ってる暇は無いんだ、本当はなァ。全く、最年少幹部殿が全自動自殺機に様変わりでもして無けりゃあ今頃俺の仕事も幾分か楽だっただろうに。( 幾ら捲し立てても一寸とも動かない相手の眉に辟易、無駄を悟ったのかはあ、と一つ大きな溜息を吐き。それでも恨み言をつらつらと並べ乍視線半分に其の掌の中の瓶をちらり。ぐぬぬ、と云いたい事を喉の奥に仕舞い込めばキャメルのコートが延びる先へと乱雑に腰掛け、 )あーあ、判った判った。手前の分は其の手に収まってる硝子細工だけだ、寝言を騒ぎ散らす暇が或るン楢疾く其の瓶寄越しやがれ ( 此の際気にしないのが一番手っ取り疾いと踏んだのか、脇に置かれた猫足の机の一面に帽子放り投げ背凭れに腕を掛けると扁桃形をした相手の琥珀へ向け掌差し出して )
ドジじゃ無くてうっかりだ、うっかり。性質と行動じゃァ全く意味が変わって来る。っと、何だ存外素直じゃ無えか。悪戯じゃ済まない悪戯だが構って欲しくて悪さをするたァ何方が狗だか判ったモンじゃあ無いな。嗚呼、狗が嫌いなら猫でも手を打つぜ。
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