退屈しのぎ

ユガミ
その子、保護してくださって
ありがとうございます。
昔の私であり今の私でもあるので、
たまに表出しては、やり場のない感情をぶつけてくるのですがそのたびに傷付いて……
でも、自分が悪いから仕方がないと諦めて。
私は、その子になんて言えばいいのかも分からなくて、自傷行為は後の自分にとって悪い結果を持ってくるから絶対に駄目としか言えなかったのです。
そんなのおかしいです。
私はいい大人ではありません。
大人になれなかった出来損ないの人間です。
その子は私であるはずなのに、勝手に切り離して放置して。顔を出せばまた？と思う繰り返しでした。
近いはずなのにすごく遠くて。
わかるはずなのに、わからないなんて、
なんて愚かで情けないのでしょう。
あなたが見つけてくれて、良かった。
薫さんが見守り続けていたのは、その子です。
そのために、遠回しに薫さんは私を叱ったんです。この子を決して忘れてはならない置いて行くなと。そう、言ったんですよ。