三丁目のミケネコさん 2019-10-09 00:25:06 ID:9a01706f8 |
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(之は彼の寝言なのだろうか、穏やかな寝顔から一変して険しくなる眉間の皺に夜風と共に自身の背中に焦りの冷や汗が流れた。はっきり紡がれたその言葉は『 行かないで 』と、はっと息を呑む一体彼がどんな夢を見ているのかもし悪夢なら覚ましてやるのが得策だと腕を伸ばすも不意に掴まれた手に肩を揺らす、まだ微睡んでいる緩い瞳に…よかったと零すその仕草に優しげな表情と相まってか最愛の今や記憶のみとなってしまった先代の花柱の彼女、その穏やかな顔に心内から漏れ出すナニカに喉の奥が無駄に乾つくのだ。「……炭治郎君、炭治郎君。起きて下さい、」心情と言葉は裏腹に落ち着いた表情で彼を揺さぶると、近くにある水を湯呑へと注ぎ意識を此方へと引き寄せる。掴んでいた相手の手に自身の手をゆっくりと重ねると、引き剥がしたりはせず逆に包み込んで、「今、うなされていましたよ。…どんな夢を見ていたのですか?」と撫でる様な声で問いかける。)
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