三丁目のミケネコさん 2019-10-09 00:25:06 ID:9a01706f8 |
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「……へ!?、あ…い、いえ。すいません、少し急用の方を思い出してしまいました。水桶と着替えは此方に置いておきますのでまた後程参りますねッ。」
(と口早に彼の前から姿を消した。なぜ突拍子も無く逃げる様な真似をしたのかそれすらも意志の召集がつかぬ間に部屋を出たのだが、顔が熱い?彼の熱でも移ってしまったのだろうか手で触れる己の頬からほんのりとだが確かな熱が感じられる。「私らしくない、」そう呟いた口からはほんの少しだけ拗ねた声色が、そんな脳内には先程の彼の姿が浮かんでいたのだ。
───深夜のみなが寝静まった刻。やっと通常通りの落ち着きを取り戻しひんやりとした床を踏みしめながら足を向けたのは彼の眠る部屋、片手にした蝋燭の日々たる光にあどけない寝顔を晒す彼の横丁寧にも置かれた桶を回収に来ていたのだが、「お腹を出しては風邪を引きますよ。」疲れているのだろう、はだけた布団を直してやれば無造作になっている髪を撫で付けて。窓から差し込む夜の冷たい風を遮るように静かに占めてやった、)
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