イーゴ 2019-09-20 23:48:13 |
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>>アリア様
(どうすれば痛みを与える主人の手を強く握り返すことが出来ようか、それが枷になりかねないと知って。満足気な表情で目元に這った指先と、耳元で響いた言葉はあまりに美しい主人からの恐ろしい宣告で、逃げ出してしまいたいにも関わらず…血が足りなく痛みで感覚が麻痺した身体は満足に動くことは無い。ぽす、と軽い音を立ててベッドに頭がついてはしゃくりあげる音が脳に響く。)
ごしゅじ、さま、痛いのは嫌だ
(まるで子供のような懇願。下町育ちの弊害か、時折言葉が上手くない自分に嫌気がさす。ベッドに垂れるように皮膚を這う血と涙がどんなに惨めか…人よりも痛みに弱いのかもしれない、けれど、執事だから、そんな理由で気を失うことも、蹴り飛ばして逃げることも出来ずに。)
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