イーゴ 2019-09-20 23:48:13 |
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>>カタスティア・ハーベル様
(がたん、という衝撃音。何か大きなものが倒れる音に、扉が壊されたのだと理解するまで数秒を要した。現在地は書庫の1番奥の部屋、古びた本が積み上げられたその部屋は、随分と昔に地下へと繋がる道を閉じた場所…昔は地下の餌置き場への入口があった場所に、今は重厚な扉が鍵をかけてつけられて…もちろん、その中に入る勇気はなく。)
…、これは?
(部屋の奥へ、奥へと動かしていた足を止めたのは衣装箪笥の前。部屋に合わせられた重厚な作りのそれは、おそらくこの部屋の前の主の置き土産か…背後から聞こえる声が恐ろしい。逃げた時点で怒られることは目に見えている、痛い思いは…したくない。燕尾服をあまり汚したくはないけれど、ぐっとその扉を開けると何も入っていないその中へ。内側から扉を閉めれば恐怖で浅くなる呼吸を整えるように深呼吸を…朝まで乗り切れば、だなんて甘い期待をしたまま。)
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