鏡合わせのワルツ【〆】

女王は替えが効くただの駒に過ぎませんのよ、あっという間に処刑台送りですもの。神様がお決めになった道からどうしたって逸れるのは難しいことでしょう、可哀想なお方。せめて安らかな眠りさえ許されるのならば生前の憂いもいつしか癒えたでしょうに…どうかお気を落とさないで下さいな (　眉下げ　)

伯爵様直々に筆をお取りになるのならば得手不得手以上に感動しかございませんわ。一体何人の女性を泣かせておしまいになられましたの？恋文を綴れど綴れど貴方の心に響かず仕舞い、ああ女として同情しない訳にはいきません。あら伯爵様の我儘を頂戴出来るのは幸運以外何と呼べましょう。可愛らしいお方ですわね (　くすくす　)

此方も王妃殿でもマリーでも、お好きなようにお呼びになって。貴方にどの呼び名を頂いても首の繋ぎ目が春風に擽ぐられる心地がしますわ。次第に変化しても楽しいかしら。今は伯爵様と呼ばせて頂きます。
一方的な敵意！まあ何て可愛らしいのかしら、うふふ失礼でしたわね、今のは。ではわたくしは貴方を揶揄いながら接していくこととしましょう、勿論面倒な態度は取らない前提で。舞台や時代は如何しましょう？それによって伯爵様がわたくしを憎む理由やわたくしの接し方も変わってくるかと思いますので。確かパロディも可と仰っていたと記憶しておりますの、勘違いでしたら御免あそばせ。