三丁目のミケネコさん 2019-09-03 17:32:36 |
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ん、ありがとう。
( 相手が飲むのは珈琲なれば矢張り自分のようなジュースを望む患者の為なのかとそこで漸く気が付けば差し出されたジュース入りの紙コップを受け取りお礼を口にして。刹那、やや雑ながら頭に感じた温もり。何十年かぶりに“撫でられた”と認識出来るそれは張り詰めていた何かを壊すには造作もない行為であり。「っ、」視界がぐにゃりと歪むのは涙の膜が張ったから。けれどそれが涙として落ちる前に喉の奥から込み上げてくる物質に阻止されては慌てたように両手で口元を強く覆い、背中を丸めて“吐き出したい”衝動に耐えて )
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