アロイス・ベルヴァルト 2019-08-14 23:56:01 |
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体調が...それは大変だ、早く外へ。夜風が全てを攫ってくれる...(言葉の真意を推し量るまでもなく耳を掠めた小さな台詞を愚直に受け止め、眉を下げるとただ心配そうな表情を向けて。剣術の鍛練に固く乾いた自己の掌に触れる相手の指は滑らか、脆く壊れてしまいそうな一瞬の憂慮をかき消すように輪郭を確かめ優しく握り返し、バルコニーへ渡ったのを確認してしまえば口実を失った手を静かに解き名残惜しい熱を手放すほかなく。そのまま欄干までゆっくりと歩みを進めつつ、今にも落ちてきそうな壮大な空を仰ぐと視界を掠めた一筋の流星に気付きはっと目を見開いて)ああ、流れ星だ。本当に綺麗だよ。.....そうだな...願い事でもしておこうか。
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