AB型 2019-08-08 01:31:39 |
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>>2605 晃太
──…ッ…
(初対面の彼にこんな情けない話をして本当にどうしようもないなと自嘲して目を伏せているとふと視界に影が落ちて顔を上げては彼が目の前に居てふわりとその腕に包まれる。目を見開くも彼の細く長い指先が髪に触れて、優しい音色が紡がれては胸がキュウと引き締められて目頭が熱くなり頬に涙が伝って。今までに誰にも明かしたことのなかった心の内側…彼はそれを受け止めてくれて寄り添い包み込んでくれて…彼の言葉が胸に染みて感情が溢れて喉が震えて。何故彼はこんなにも自分を分かってくれて寄り添ってくれるのだろう。それに彼の心もまた泣いているように感じて。彼も何か抱えているのか…彼が何かに苦しんでいるのなら支えたいと片手を彼の髪に伸ばしかけたところで彼が身を離して。頭を下げる彼に弱く首を横に振ると一度器をテーブルの上に置き、溢れる涙を拭ってから彼の両手を包み込むようにして握って。「…失礼なんかじゃない。山田に話を聞いて貰ってすごく楽になった。俺…、彼を愛せてるか自信がなくて、そんな自分が一番嫌いで…自分が悪いんだって…思うようにしてきたけど…認めて欲しかった…俺の気持ちを誰かに受け止めて欲しかったんだ…。だから山田が俺のしてきたこと“無駄じゃない”って言ってくれて嬉しかった。笑顔が素敵だって言ってくれたのも、ここ最近ずっと笑えてなかったからすごく不思議な気持ちだ。ご飯が美味しいって感じたのも久しぶりで…山田と居るとすごく落ち着く。…って俺も変なこと言ってるな。…晃太はやっぱり……ッ…あ、えっと悪い、今無意識に名前を…。山田とは初めて会った気がしないからそのせいかな。気を悪くしたらごめんな。ほら、座って食べよう。…山田も何か抱えてそうだし一宿一飯の恩義として俺に何か出来ることがあれば言ってくれ。」心からの言葉を紡いで微笑み掛けるも無意識に“晃太”と呼んでしまっては慌てて口を塞いで。自分でも何故か分からずに苦笑混じりに謝っては彼の手を引き隣に座らせると彼の器を引き寄せる。こんなこと初対面の人間に普段の自分ならしないが、何故か彼には自然に出来て彼の心境など知るよしもしないでその頭を軽くぽんと撫でて微笑みかけて)
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