甘やかしたがり 2019-08-04 13:09:36 |
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何だって日陰になるような所に、歌壇なんか作ったんだ…
(二人っきりになりたいというより独り占めしたいだけであって。割と真面目に準備に参加すればクラスメイトからの評価も上がり気分よく過ごせ、共同作業から得られる連帯感も心地好いもので。少し早めに教室を抜け出すと購買部で惣菜パンと菓子パンと飲料水を購入し、上機嫌のまま約束の場所に着いては携帯を取り出し時間を確認して。校舎裏の日陰、レンガで作られた花壇には申し訳程度の植物しか植わっておらず、土はカチカチに干上がり、所々葉の枯れた茎が細すぎる向日葵3本は頭を垂れ下げていて。小一時間経ち、連絡をつけようにも相手の電話番号を知らないことに今更気づいては、すっかり温くなってしまったボトルのキャップを緩め口元へと運ぶも思い直して、向日葵の足下へ勢いよく掛けてやり。乾いた土に水が染み込んでいく様を視線を動かさず見続けながら、そろそろ教室に戻らないといけない時間であることは分かっていて、立ち上がればズボンに付いた砂埃を手で払い落とし。校舎の内に入り廊下を進んで教室へと向かう途中も相手の立場を推察するしかなく、未だ手の付けていないパンを携えて)
…からかわれたんだろうか。…あしらわれただけ?…いや、生徒会の仕事が忙しいだけかも…生徒会室には行きたくないし、…いつもなら隣のクラスに行って…
(/ありがとう。副会長云々は桜田の好きに展開してもらって構わない。拗れに拗れっていうのも嫌いじゃないから、簡単に仲直りできなくてもいいよ。お前がどんなに強情でも、俺はお前への愛に溺れてんだから仕方ないよな。蹴りで)
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