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No.2
by 甘やかしたがり 2019-08-04 17:06:42
(漆黒の闇を分断するかのように白い一筋の光が天空へと舞い上がり、鮮やかな幾つもの発光体となって円形状に広がりながら周辺を明るく照らし出したかと思えば、胸に届く重たい響き。歓声に沸く人々とは裏腹に僅かな息苦しさを覚えつつ、誘えなかった相手の顔が脳裏を過ると、場違いな所に来ている気がして居た堪れなくなり。夜空を見上げる観衆の視界をなるべく遮らぬよう徐に立ち上がれば、軽く腰を屈めたまま混み合う中を擦り抜け、参道へと続く通路に出ては臀部を軽く叩いて砂埃を落とし)