黒い猫 2019-07-28 21:21:17 |
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─────永遠の愛。ずっとずーっとオレが死ぬ迄アイをくれるの?痛くもない苦しくもナイ、優しくテお母さんのお腹のなカみたいなそんな「愛」。
(赤い瞳を大きく開く、この人間はいったい何を言っているんだろう。殺される瞬間に告げられた言葉は鈍器よりも重くナイフよりも一層鋭く、自身の脳を揺り動かす。手元が震えた、握っていたナイフの縁が見るからに震え刺し殺すと言わんばかりの体制で相手の言葉に耳を傾ける。一生、目の前で、とこれ迄見た事も聞いたことも無い愛が目の前にあるその確信に…嘘だ。と否定しようとするのだが口からは空気しか出てこないパクパクと言葉をもさない音だけが数秒間続き持っていたナイフは投げ捨てて肯定として、強く抱きしめた。包み込むように大切に優しい抱擁は嬉しさ反面、もう逃さないと閉じ込める意味を込めて「…その言葉忘れナいからネ。俺にアイをちょうだい、その代わり俺はキミを守るしコロさないから…。」必死に縋り付く声を出し相手の手を取り自分の頬へあてがると…やっと見つけた。心の隙間を埋めるこの満足感に殺してしまったそれでさへ尊く見える気がする。月の光に背を向けて胸の中の大切な人に小さく口付けをした。)
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