とある女優 2019-07-17 02:26:37 |
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はは、慣れてるし、気にしてないよ。
確かにテレビドラマに比べたら演劇は小規模なものだけどね。でも、上映後に、観客の皆さんから拍手を貰う度ね、自分のこと見ててくれる人がいるって分かって本当に嬉しいの。だから肩肘張らずに頑張れるし、案外身の丈に合ってていいもんだよ。
( 弁解に必死でまくしたてるように喋る彼女は見ている分には面白いが、このままという訳にも行かないので笑って声をかける。馴染み深い舞台の記憶が脳裏をよぎると自然に笑顔になってしまって、だから演劇バカって呼ばれるんだよなあと噛み締めつつも気が付くと勝手に口から本音が流れてしまい「あっ、だからってテレビ俳優がダメとかそういうつもりじゃないからね!?」意識が飛んでぼんやりとしていた瞳にハッと焦りが灯る。胸の前でバタバタ手を振り、今度はこっちが慌てて説明する番になってしまって )
…あ、えっ?男の人?わ、私?私でいいの?私…あ、ちが、い、嫌とかじゃ全然ないよっ、寧ろ今からでも全然大丈夫だし!相手するよ!
( 動揺のあまり声が震えそうになるのを息を飲み込むことで堪える。しかしながら男性役、仮にも性別を偽って名乗っているので色々諸々心配で、冷や汗に気付かれないよう一人でベラベラ話してしまう内に今から練習するかと突飛な話を持ち掛けてしまって )
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