☆彡 2019-07-13 14:54:53 |
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UMi ウミ こぐま座 ♀
高飛車 / ナルシスト / 容姿関連のいじめがトラウマ / 相棒のテディベア『てでぃ』と共にいる / 茶髪のお団子 / 美人
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あ ー あ、最悪……。
( 天気予報では一日晴れと言っていたのに。空模様は紛れもなく雨で。天気予報士の嘘つき、テレビの嘘つき。そんなふうに思ったところで雨が止むわけでも、漫画の中みたいにイケメンが傘がすっと差し出してくれる訳でもない。こんなことになるなら早いうちに店の掃除をしておけば良かった。後悔しても時すでに遅し。いつも共にいるてでぃも湿気のせいなのか、本当に気分が優れないのかしなっとこうべを垂れている。やれと言われたので渋々と、濡れてもいいような服装に着替えるために一旦部屋へと戻り、雨模様にぴったりな洋服を探し。何を着ても似合ってしまうこの罪深い顔なら、超絶可愛い服装になってどんな雨だろうとバッサバッサなぎ倒してやる!いや寧ろ雨がウミを避けるぐらいに可愛くなってやる! と意気込むこと五分。買ったばかりのカッパに見合う洋服は中々見つからず。綺麗に折りたたんだはずだった洋服を適当に投げては探し、投げては探しを繰り返した部屋の中は、大量の洋服で小山ができており。店の掃除の前に自分の部屋の掃除をするべきじゃないのか、なんて素敵な寄り道を頭に思い浮かべても、その妄想は突如洗われた先輩の、怒りに満ちた顔が寄り道の選択肢を上書きして削除する。仕方ない、といつもの桃色の半袖に薄い可愛いカーディガンを羽織り、足元が濡れてもいいように青いミニスカートを履き。真っ赤なペディキュアの上にてでぃっぽい装飾を施した足元を崩したくは無かったので靴下は履かず。その上から透明な花模様のカッパを羽織ればいつもの可愛いウミの誕生である。姿鏡の前でくるりと一回転。どこからみても完璧に可愛いウミの姿を見れば気分も右肩上がりになりつつあるこのコンディションを失ってしまう前に店の外へと飛び出して。カッパが雨を弾き、自分は濡れないという全能感にも似た謎すぎる優越感を抱きながらも薄いゴム手袋をはめ、てでぃを店の中の椅子へと座らせると店の窓を拭き始め。こんなの雨が勝手に洗い流してくれるじゃん、なんて頬を膨らませながらも手つきは丁寧に一枠ずつ拭いていく。元々綺麗だった窓は拭けばふくほど綺麗になる。店の窓が綺麗になれば、鏡のように反射してようやく綺麗になれたウミの顔が映る。いつ見ても可愛い。昔とは違う今の顔なら、どこまでも自分を愛せる気がする。可愛いは正義。その自信をお客様に教えてあげるために今日はこのカフェ『アステリズム』を担当すると決めたのだ。だからと言って掃除までやらされるとは思っても見なかったけど。ほぼ完璧にどこを見てもどの角度でも可愛いウミの顔が映るくらいピカピカになった窓を見て満足げに頷きながら、店の扉にかかっているドアプレートをひっくり返して『OPEN』表記にすると、ウミは舞うように店の中へと入って行き )
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