騎士と武士の学園都市

>9 東堂様

おやおや…… 相も変わらず甘い御方。
あれ、起爆したらどうするつもりです？
( 天気の良い屋上、我が東寮の長を探すべく辿り着いた彼の視線の先には、見覚えのある男子と見覚えのない女子の仲睦まじい姿とそれに警告を行うだけの長の姿が。二人の姿を見送り、珈琲を飲み始めた彼に諦め混じりのお小言を一つ。現実は小説よりも残酷であることを身をもって知る己にとって、見覚えの無さから西に所属すると推測された彼女との恋愛は、東西両者の均衡状態を壊す爆物だと比喩しつつ、遠回しに平和的にどうにかせよと言う意味を込め、相手に問いかけては腕を組み)

(/ 許可ありがとうございます…！ 才能に恵まれなかった分お口が悪くて申し訳ないですが、何卒仲良くしていただけると幸いです……！ よろしくお願いします！)


>>all

───── はぁッ！
( 午後、訓練所にて。制服である着物を脱ぎ、育ての親である師範代の道場で使われる稽古着に着替え。日課である薙刀の稽古をただひたすらに続け。一つ一つの型を意識しながら確実に無意識に叩き込むために、幾度となく繰り返す。傍から見れば馬鹿正直な努力家に見えるだろうが、それはただ才が無いが故の劣等感から行われる過剰な努力であり。一連の流れを終えると、水分を取るべく日陰に腰掛けて)