夢 2019-06-15 11:43:08 |
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…私は、彼にします。(映し出された画面を見つめて、1人の刀剣男士を指差した。それを確認したこんのすけは、端末の操作を始める。すると、当たりに桜吹雪が舞って、中から一振の刀が姿を表した。)
「へし切長谷部、と言います。主命とあらば、何でもこなしますよ。」
(そう喋る彼の姿は従来のへし切長谷部ではなく、極刀剣男士と呼ばれる者の姿。此方に視線を向ける彼に対してグッと下唇を噛み締めては頭を下げた。「私は今まで愚かだった、恨みだって買ったことだろう。無理に今度も私に着いてきてくれ、とは言わないし、許せとも言わない。許せないなら斬り捨ててくれ…私が長谷部を選んだのは君が情に動かされない忠臣だと思っているからだ。だからこそ、長谷部に斬られるなら後悔もない。」頭を下げたまま、そう告げればこんのすけの慌てた声が聞こえる。しかし、当初よりこのつもりだったのだ。こんのすけには悪いが諦めてもらうしかない。しかし、長谷部からの返事はなく暫くの無言が続く。それでも顔を上げないまま黙っていると刀が抜かれる音がした。「審神者様!」と、まだ審神者になってもいないのにこんのすけが叫んだ。私はゆっくりと目を閉じた。ひゅん、と風を斬る音がなりばさり、と体…ではなく、髪が斬られた。それと共に納刀する音が聞こえれば頭を上げ、何故だ、と言うような表情で彼を見つめる。彼は微笑んでいた。そして私にこう告げたのだ)
「主、もしそれが主命だったとしても俺にはそれをこなすことは出来ません…確かに主は今まで多くの間違いを冒したのでしょう。しかしながら、最後には改心して、後悔し、二度と起こさないようにと努めたではありませんか。俺達は怒っても恨んでもおりません。が、何もしないままと言うのも主は気が済まないでしょうからね、髪を斬らせてもらいました。髪は女の命、とも言いますからね。これで主は1度死んだ。次の人生、これからは俺が側でしっかりと見届けさせてもらいます」
(そんな言葉にじわり、と涙腺が緩んで涙が滲んだ。しかし、此処にはこんのすけもいる。泣く訳にはいかない。こんのすけも何とか無事に終わったからか安堵し、審神者になるためであろう手続きを再開しだした。)
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