睡蓮 2019-06-07 22:39:40 ID:2a5b1c7e4 |
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「……人間よ。其処に居るのだろう?
妾には丸分かりじゃ」
梓様、そう呼ばれた鬼の少女はおもむろに
扇子で民家の物陰を指す。
「安心せい、取って食ったりはせん。
妾たちは《約束》を破らんぞ」
【…ってーな…おい、そこの短い黒髪!】
【奴】の声だ。
白蘭の太刀で、悪しき魂を斬られたからか。
瞳は元の輝きを取り戻し、元々より
若々しさすら見受けられる。
「…おや、気が付いたかえ。
お主、自らの名は言えるかの?」
【ああ。俺は…お前たちが独眼竜
【伊達政宗】と呼ぶ男だ】
「ほう、元に戻ったようじゃな。何よりじゃ」
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