開始ロル ゼーレは、その赤髪を風に靡かせながら、 瞳を閉ざして佇んでいた。 「…ライゼ…」 今は囚われの身である友人の名を呟きながら。 鋼の光る、日本刀を脇に携え。 友人を、【約束の地】から解放するために。 彼は今、眼を開く。 雑踏渦巻く自らの街に別れを告げて。 荒れ果てた大地へと、歩み始める。