匿名さん 2019-05-17 01:14:06 |
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( 空き教室の前で足を止めると相手の息が荒れていることにやっと気がついた。そういや相手のことを気にせずに走ってきてしまったなと少し反省をする。昔から何かと絡まれてきたので絡まれることへの抵抗は特にないけれど関係のない人を巻き込んではいけないと思ったのは些細な正義感からだろうか。相手の呼吸が落ち着くと相手は自分の頭に手をやり、心配の言葉をかけてくる。その言葉と撫でられた手に妙なむず痒さを覚え違和感に少し停止したあと。)痛くないわけ無い。…けどまあこうやってしてくれるならもう治った。(なんて少し冗談めかして言ってみる。彼から視線を外して空き教室のドアをガララ、と音を立てて開けては中に入るよう促した。)ここならバレないでしょ。(ニッと笑って相手に安心感を与えるように落ち着いた声色で言う。物置部屋と化した空き教室。人通りもそれほど多くないしそれ程目立った場所でもない。今後どうなるかの保証はできないけれど取り敢えず今のうちは安全だろう。今はもう使われていないであろう椅子に腰掛ければふとその存在を思い出した。)そういや、シーツって大丈夫…?(シーツを干すように頼まれていたのは彼なわけで。それがもしちゃんとされていなかった時怒れられるのも彼である。元凶は屋上にあるとはいえ、あそこまで面倒になったのは自分の所為である。あの不良よりも其方を気にかけては彼の返答を待ってみた。 )
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