梔 2019-05-10 21:27:49 |
通報 |
>>梔
…それもそうだね。あの子は強い。…それに貴方の前で俺が“そんな顔”をしていたのならそれもあの子のおかげかな。…赤髪の男の一件で俺は組の仲間や貴方…梔に救われた。俺の中で何かが変わった気がするんだ。
(茉莉花から伸びてきた手を避けることなく撫で受ければ、自分の頭を撫でる人は今はきっとこの人くらいだろうなと思いつつそのおちゃらけた雰囲気に緩く笑みを返して頷いて。そして“そんな顔”は全くの無意識だった。人と話しているとき無意識な表情が溢れたのなら確かに自分は変わったのだろう。“何か”という具体的な表現はないが、例えば人と隔てる壁の厚さだとか仲間への思い、そして彼への想いも…強く。昨日の夕焼け、廃墟の中に美しく佇む彼の姿を思い浮かべては一度静かに目を伏せてほんの微かに口元を緩ませ。「と、動くならもう少し様子を見てと思ってるんだけど…貴方の意見を聞かせて欲しい。俺としては梔も含め他の子たちの回復をもう少し待ちたいけど、機が遅すぎても人身売買の被害が大きくなる可能性がるからそれは避けたいんだよね。あとは闇カジノに潜入して今捕らえられている子たちだけでも逃して上げられたらいんだけど…。」とは言っても闇カジノ内の構造は未知数。闇雲には動けない。何をするにしても結果自分が身を差し出して片付くことならと一瞬過ぎった考えを薙ぎ払い、茉莉花に視線を向けて。
一方、自宅。大蛇の下っ端は彼が近づいてくる気配を感じると笑みを深める。彼の咄嗟の機転。決してどんな時も油断をせず隙をみせない鋭い洞察力にこの下っ端は気づきもしない。故にカマかけにまんまとハマり『はい、そうです。此方に来るまでのあいだ特に異常はなく危険も無さそうでしたよ。』と自身の愚かさにも気付かないで口角を上げながら言えば銃の安全装置を外して。)
トピック検索 |