梔 2019-05-10 21:27:49 |
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>>梔
俺の手…? ……って、梔。また君は…、
(柔く緩む彼の目元…その表情に自分がどれほど救われてきているか彼は知っているだろうか。そう思ううち、途中で飲み込まれた言葉に小さく首を傾け自分の掌に暫し視線を落とす。と、いつの間にか押入れから寝具を取り出し抱える相手に気づけば小さく目を瞬かせ、続く彼らしい気遣いが痛いほど沁みる言葉に、それだからこそ短い嘆息を零してしまって。やや大股にそちらへ近づいていくと有無を言わさず彼の腕から寝具を奪い取って「…ありがとう、梔。でも君の立場もあるから仕方ないとは思うけど君は自分を後回しにしすぎだよ。それが君自身の本心だったとしても少しは俺よりも自分を大切にしてくれないと。……今は君の体調を優先させて。…お願いだから。」始めは目をまっすぐに見て言うも最後は微かに声を震わせながら弱々しく微笑み。これは頭領としてではなく“榊誠”としての願い。でも、それにしたってこんなにも感情が揺れ動き表に出てしまうなんて。組織を率いる者としては失格。普通に言うつもりだったんだけどな…と内心苦笑を零しつつ彼に微笑みを向けたまま返答を待って。)
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