梔 2019-05-10 21:27:49 |
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>>榊
(早く、精密。そして何より静か。『オヤジ』であろう人物の初めの印象はそれだった。暗闇には人より慣れている自信があったが、相手が背後に回った事が分かったのは低い声が聞こえてからのこと。本当にこの人物はこの住処の住民だろうか?『勝手に入ってくる』という言葉がその意味通りだとすればここは彼の住処なのだろう。しかし、それにしては良い体つき…否、ここに似つかわしくないーーー例えばそう、軍隊かどこかの基地で煙草をふかしていそうなーー程の非常に良く鍛えられた肉体と技量の持ち主。羽交い締めしようと接近した腕とその動作の素早さから逃れようと、咄嗟に前方へ転がり距離を取るが、逃げ道は相手の後ろ側へ。さて、どうしたものか。金も無く、取引出来そうなものは持っていない…おまけに手持ちの武器は暗器を数種類のみ。愛刀も無しに目の前の相手と一戦交えるのは地の利も相成り不利。スラムの者を装うか?いや、服装でバレる。相手との距離をジリジリと取りながら必死に脳みそをせっついていると、ふと相手が手にしている短刀が目に入る。『酒盗』でも『酔鯨』でも無いが、確かに見覚えのあるそれ。一体どこで見たというのだろう。『手汚い盗人め。五体満足で帰れると思うなよ。』とその短刀が振るわれ、自身の持つ苦無の刃がぶつかった瞬間、記憶がフラッシュバックする。この短刀の持ち主はーーー
『いやー、思ったより時間がかかってますわ。俺も危ない橋渡るんは慎重なりますさかい、そげな無茶は呑めませんなぁ?ほな、また連絡待ちよります。』同時刻、クライム中心街のとあるボロアパートの屋上。ブツっ、と半ば強制的に電話を切った茉莉花はふぅ、と口内の煙を吐き出し、また左手のタバコから補給する。先程の電話の主は自分にヤマトの情報を売れ、と持ちかけてきた輩。勿論最初は金と役職が貰えるなんて割のいい話に乗ろうとしていたが、ヤマトのリーダー…榊に会ってしまったのがまずかった。もう一度あの中に、あの穏やかの陽の光のような非日常の中に戻りたい気持ちが芽生えている。そして、彼の右腕として居たい、という我欲も。まぁ残念な事にその座は実の弟に取られているのだが…と手元にある弟の双剣を弄びながら思考を巡らせ、ボソリと独り言を煙とともに吐き出す。)
…ま、俺の短刀上乗せで欲しがったのは痛かったけど…それに見合った働きをしてくれよ?『オヤジ』さん。
(/最近返信ムラが酷くてすみません!そして榊さんと全然絡めていないことも申し訳ないです…!ご質問が遅くなってしまい申し訳ないのですが、今回、また魅力的なキャラのオヤジさんが登場され、梔はその存在を知らなかった体で進めておりますが大丈夫でしょうか…!ふと気になったもので…!既に何らかの理由で知っていた設定の方が都合よろしければ今からでも何とか修正致しますので!その他にも何か関連付けたりした方がいいことや、知っておいた方がいいことがございましたら、お時間のある時にでも教えていただけたら本望です!特にございませんでしたらこちら、蹴ってくだい!いつもありがとうございます!)
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