執事長 2019-05-03 19:58:05 |
通報 |
>テオ
仲間……良い響きだね。うん、今日はとびきり素敵な夜だ(相手と自分の差異。性別、身長、生まれ、食、好み。それは上げれば、星の数程キリが無いだろう。化粧や服の幾ら力を借りた所で、所詮は姿形を模倣した真似事。けれど相手の言葉によって、埋まる筈の無い溝を今日だけは飛び越えられ、"仲間"と呼称され普段よりも距離が縮まったような感覚を覚え。一度瞼を閉じ、言葉を繰り返し噛み締めては、幸せそうに頬を緩め呟き。自分の元を離れ、彼の手に収まる贈り物。視線は自分に向いているのに、想像よりもどこか味気ない反応。それが化粧による一時的な魔法によるものとは気付かず、胸の内に存在する不安の影が広がりをみせるが。自分の予想は見事彼の心に的中出来たようだ。サンタのプレゼントに子供がはしゃぎ喜ぶような、そんな反応が返ってくる。輝きを増す金の光を綺麗だと思いながら、此方は三日月の如くにっこりと、瞳で弧を描き「そうなの?それは知らなかった!蝙蝠くんに、私が思うテオが好きそうな物を一生懸命伝えたら、コレを持ってきてくれたんだ。すっごい偶然だねっ」あの使い魔は彼の好みを知っていたのか。それとも、己の観察が正しかったのか。自分で味見は出来ないが故に、実際の味は不明なまま渡す心配はあったが。一つの宝石を味わい、酔ってもいないのにふにゃりとリラックスしたような。彼がそんな顔も浮かべると知る人物は少ないであろう、愛らしい様を目の前で独り占め出来てしまえば、笑顔のまま視線は彼から離せず目を奪われ。もう一品の存在を発見してもらえれば「正解!ミサンガとは違って他の道具も必要なんだけど、衣装の為だったら使い魔くんが協力してくれたし、今日まで時間はたっぷりあったからね。私の気持ちの籠った、世界に一つだけのマフラーだよ」ニュアンスに秘められた思いを察しては、パチパチと拍手を送ってから、紛れも無い事実だと声を大にして述べようか。代償無く入手出来るこんな機会は滅多に無いと、ちゃっかり上乗せして要求したのだと種明かしを。既製品では無い、自分の手作りに対しやや誇張した表現を織り混ぜ、最後はそう口にしながら微笑んでみせ)
トピック検索 |