執事長 2019-05-03 19:58:05 |
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>ミリアム
( 寒くて眠れない何度目かの夜。そういう日は決まって上質な布団を被りながら、天井に飽きた頃に窓の外を眺めるのだけれど、少し前からその景色に、黒薔薇にはどうにもちぐはぐなアトラクション施設が交じるようになったとくれば、否が応にも気になってしまうというもので。使い魔が人語を解すると未だ知らないために、半ば独り言のように「 何かしらね、あれ 」と漏らしてみれば、次の日の夕食にそっと仔細の載った紙が添えられたのだった。驚きもそこそこに、綴られた賑やかそうな文字列は女の子の妄想の格好の的。いつか、誰かが。その夜を境に頭に住み着いたその考えは無意識に自分をハロウィンパーティーの準備へと駆り立てた__「 赤い布と、裁ち鋏、針と糸、それから、怪物の食べられるパンと葡萄酒と焼き菓子を、バスケットいっぱいに……なんて、 」言うだけ言ってみた次の日、パンフレットと同じ要領でやってきたそれらに確信を得ながら、手慰みと言うにはあまりに楽しげな心持ちで針仕事。丁度そんな時だった、扉の向こう側で優しい声が響いたのは。時間を持て余して刺繍を施していた途中で結んでぷつんと糸を切り、頭に被って出迎えてみたくなってしまうのも、無理はない話。「 初めまして、ミリアム。私はニコル、ニコル・フロベール。……この通り、お出掛けしたくて堪らなかったの、だからお誘い、とっても嬉し、い……。 」夢見心地に緩くなっていた危険の判定を易々とクリアした女性の声に、自分からひょこりと顔を覗かせて捲し立てた末、漸く貴方の目を覆い隠す包帯に気がついて。やってしまった、何か事情があるやもしれないのに。後悔の表情を言葉とともに飲み込んでは「 ええと、そう、トリートも用意したのよ、持ってきてくれたのは、小さな子たちだけれど、 」空いた不自然な空白をなんとかして埋めようと継ぎ接ぎに )
(/こちらこそ、またこうしてお話できて嬉しいです!またお二方からもお迎えをいただいてもったいない気持ちでいっぱいです…!蹴ってしまうのはとても心苦しいのですが、今回はミリアムさんにお相手をお願いしようと思います。相変わらずのお返事ペースですが、今日もお時間許す限りよろしくお願いします…!)
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