執事長 2019-05-03 19:58:05 |
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>アリソン
(寂しい、苦しい――それらの言葉は、月を映し出す静かな湖面に一石を投じるかの如く、多情な怪物の胸に波紋を広げて。怪物には理解に苦しむその概念、どう扱ったものかと言葉に詰まる。こうして自分が貴女の部屋を偶に訪れ、話し相手になってやれればその孤独を和らげてやれるのだろうか。そうだとすれば、何も自分でなくてもいい話だ。この屋敷には、自身の様に人間と話をすることを嫌わない怪物も沢山いるのだから。けれど貴女は、奇しくも己の名を呼んだのだ。出会って間もない己に、まるで縋るかのように。「……寄る辺の無い、孤独な兎さん」ぴちょん、とどこか遠くで雫が落ちる様に、静寂の中でぽつりと口を突いたのは、まさに貴女を形容する言葉。それに揶揄するようなニュアンスは皆無で、むしろ貴女を理解する一歩目を漸く踏み出せたかのような深みを含んでいて「貴女はずっと一人で――それでも屈さずに、生きてきたのね」寂莫とした半生を、貴女自身の口から聞かせてもらったわけではない。けれどその強さはきっと、貴女が自分の心を守るために死に物狂いで身に付けた処世術なのだろう、と。そう思えば、貴女のこれまでの態度はすんなりと腑に落ちて「よく頑張ったわね、アリソン」腕の中にすっぽりと収まってしまう華奢で小柄な貴女の身体が、途端に脆いガラス細工の様に思えて。抱き締めれば粉々に砕けてしまいそうで、代わりに控えめな所作でゆっくりと頭を何度も撫でよう。心からの労わりの気持ちが、どうか伝わりますようにと祈りを込めて。「貴女が望むなら、一度お部屋を訪ねる様に私から言っておくわ。私が来られない日もあるだろうから、彼らと仲良くなっておくのもきっと悪くないでしょう」他の怪物たちに興味を抱き、交流することを前向きに検討してくれる姿勢には顎を引くように浅く頷き、微笑を漂わせて。毎日毎日、自身が貴女の様子を見に来るわけにはいかない。きっと貴女は寂しがり屋、それを見透かしているからこそ、自身が傍にいてやれない時でも貴女の寂しさを軽減する為に他の怪物との繋がりを促しつつ「そうよ、良い子ね。…ふふ」ゆるりへらり、そんな風に緊張の糸をだらりと弛ませていた貴女に、再び凛とした警戒心が宿ったのを感じ取っては小さな拍手を数回贈って。こうして素直に忠告を聞き入れてくれる貴女は何だか可愛らしくて、唇に指先を添えては零れるような笑みを向けて)
(/いえいえ!真剣に考えているからこそ、お返事にお時間を頂くのは当方とて同じことですのでどうかお気になさらず…!そのように言って頂けて光栄でございます、冗長なばかりで不親切な文章ですが何卒お付き合い下されば僥倖です…!当方も連休明けから再び多忙生活が幕を開けますが、お互い体調だけは崩さぬように頑張って参りましょう!此方こそ、今後とも宜しくお願い致します!)
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