執事長 2019-05-03 19:58:05 |
通報 |
>ギンハ
………ありがとう。(無理をしなくても良い、そんな言葉を投げかけられた事は大きな誤算だった。これまで、兄以外の大人にそんな言葉を掛けられた事は無かった。そうかと言って無理をして良い子の仮面を被り続けていると言う自覚がある訳ではなかったが、それでいて何処か、許された様な気がしたのだ。怖くて、心細くて、不安で堪らない。今彼と居るこの空間は何もかも分からない事だらけだったが、この瞬間ばかりはふっと顔が綻んだ。きゅうっと双眸を細め、年相応のあどけない笑みを浮かべて頷く。今こそ、彼の掌に頭を撫でて欲しい。ほろほろと解け出す様に、呆気なく芽吹き始める甘えに身を任せて微笑みと呼ぶにはあまりに微細な表情の変化はさて置き、心の何処かで咎められないことを確信しつつこつんと彼の胸元へ額を押し当てた。幼さ故の打算、ぐりぐりと額を擦り付けて彼の匂いと温もりを堪能した所でゆっくりと顔を上げる。忠告めいた言葉を前に、今は聞くべき時だと悟るまでは早かった。離れた尻尾を無理に追うことはせず、ぴんと背筋を伸ばして彼の言いつけを守る意思を示す。「心強いおともは、ギンハ様がなってくれるの?僕、言い付けは守るけど、部屋の外には出てみたいんだ。だって僕、今日からここで暮らさなきゃならないんだから。」と、そう言って胸を張る。自分はもう怖くないとばかりに)
(/ご丁寧にレス番号まで教えて下さりありがとうございます…!それでは、昨日の続きでお返事を書かせて頂きました。メニューに名前も記載して頂けるとのことで、嬉しい限りです。今後ともよろしくお願い申し上げます。)
トピック検索 |