執事長 2019-05-03 19:58:05 |
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>テオ
そっかそっか……え?煙吐いたの?!何で……って、そういう悪戯?騙してはいないんだろうけど、酷い。狡いんだね悪魔って。テオはそれ怒ってもいいと思うよ(うんうんと相づちを打ち耳を傾けていたが、最後の部分に対しては思わず聞き返してしまった。相手の言葉通りなら、確かに甘い果実と薬だったのだろう。だがわざと明かさず隠していた部分があった。僅かながらに怒りを覚えてしまえば、自然と眉間にシワが寄り。当の本人は気にしていないからいいとは思えず、右肩に上がっていた悪魔への印象は急落し。「そ、そうだよね。金庫だもんね」冷蔵庫としての運用を否定されれば、棚か押し入れ代わりにしているのかと解釈し。他には何が、とついそちらも気にはなってしまうが、根掘り葉掘り聞きすぎるのも良くないと自重。隠しておきたいもの、見られたく無いものは、誰にでもあるだろうから。「あー、ごめん。全然怒ってないよ!」素直に喜ぶ前に、相手が自分以外と仲良くしている姿を想像してしまえば、面白くないと出てしまった言葉。相手の怪訝そうな瞳に慌て、首をブンブンとやや大袈裟に左右に振ってそんなつもりは無かったのだと示し。乾杯の挨拶に自分の送った品が出され、未だ切れずに存在する三色の糸。気に入ってくれているのだと、ふふっと声に出して笑い。意図して予想していたわけでは無かったが、無事乾杯が果たされ、一口。鼻を通り抜ける新鮮な果実の香りと、甘さ。ぱちぱちと炭酸が舌の上で跳び跳ねるように弾ける感覚。窓から降り注ぐ月光と、傍らに感じる暖かな存在。此処に来て一番心安らぐ時を過ごせている気がする。「すっっ……っごく美味しい!一言で例えるなら、最高。後、お酒じゃ無かったみたい。部屋で一人で飲むより、ずっと今の方が美味しいって感じるよ」瓶から口を離せば、す、の口でわざとらしい長い溜めの後、満面の笑みで答えようか。瓶を持たない左手の親指をグッと立て。この至福の一時は、例え自室で同じものを口にしたとしても得られないと確信しながら。そして乾杯後飲んで居ない相手に首を傾げれば「テオはもう飲まないの?あ、中身減っちゃったならお酌してあげよっか?」手が止まっている理由は何か。先程から合間に飲んでいた様に、デキャンタの中で揺れる残りのマゼンタを瞳に写し、そんな申し出をしてみせ)
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