執事長 2019-05-03 19:58:05 |
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>レベッカ
勿論甘かった、カナ…?お腹イッパイ、なった。ケド、その後イッパイ煙出タ(甘い果実と手渡されたのだから、無論甘かったのだろう。__否、本当にそうか?その怪しげな果物の味よりも、苦しい程の満腹感よりも、鮮明に思い出されるのは悪魔たちの呵々大笑。矢張りフランケンシュタインという特性と、自分の馬鹿な性格を弄ばれていただけなのだろう。しかしそれに気を悪くすることもせずあっけらかんと質問に答えて。「違ウ、色んなモノ入れテル。酒じゃナイ、ハズ、多分」食べ物を保管するような文明的な考えはこの怪物には無く、ゆえに金庫は金庫だったらしい。取り出した瓶がよく冷えていたのは、そういうまじないでもかけられていたのだろう。差し出したシャンパン、てっきり手放しに喜んでくれると思っていたのだが、期待に反して難色を向けられれば「……?レベッカ、怒ッテル?」怪訝そうに眉をひそめるも、貴女がすぐに笑顔を見せてくれたこと、無事にシャンパンを受け取ってくれたことに安堵して。人間界の果実の香り、それは紛れもなく良い香りだ。この素晴らしい月夜を彩る美酒は出揃った、貴女の真似をするようにデキャンタを掲げ「__ミサンガと、レベッカニ」自分の宝物である右手首のそれを一瞥し、月を見上げる穏やかな視線を貴女へと向け「カンパイ」と返そう。力加減の出来ない怪物に、貴女からグラスを軽く当ててくれたのは最大の僥倖だった。自分から乾杯をしていれば、全てが台無しになっていただろうから。「……美味シイ?」乾杯後に酒を飲むというマナーも忘れ、ただただ視線を貴女に集中させて)
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