執事長 2019-05-03 19:58:05 |
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>サミュエル
__獲物は往々にして、自らが抱く恐怖を捕食者に見抜かれまいと、虚勢を張るものです(何かに焦っているような性急な所作で手を握られては、思わずハハと短い哄笑を。全てを見透かす上から目線の発言は、今まで数多の獲物を見てきた自身の経験則に裏付けられている。お茶を濁せていない事実を意地悪にも告げた理由は「心しなさい。小さき獲物の強がりを、可愛らしいと弄ぶ者も居れば、気に入らぬと喰ってしまう者も居るのですから」貴方は美しい男性、それは自身が嗜好する獲物。慇懃無礼な怪物に似合わぬ親切な忠告は、折角見つけたお気に入りの獲物がむざむざと他の怪物に喰われてしまわぬ様に。握手の為に繋がれた手を離さぬまま、冷たい親指で貴方の手の甲を何度も執拗になぞりながら「ご親切に、答えやすい質問をどうも。…我が黒薔薇の屋敷には、無数の怪物が住んでいます。サミュエル、貴方はその全てから等しく獲物と認識されているのですよ」シニカルにほくそ笑みながら、呼吸する様に皮肉を吐いた後、貴方が知りたいと望んだ残酷な現実を包み隠さず教示しよう。固唾を呑む貴方の様子には僅かに嗜虐心を擽られ、ずいと身を乗り出すようにして貴方との距離を詰め「__では、その怪物どもに狙われたらどうなるか?言わずもがな、貴方は頭から喰われる__生きたままね。それはそれは痛いでしょう、御気の毒に。……けれど、俺は違います」分かりやすいほどに恐怖を煽りながら、貴方の表情や息遣いがどう変化するかじぃと見詰め続ける。底の見えない奈落の様な、危うげな微笑はそのままに、貴方の耳元へ唇を寄せ「貴方が俺の獲物になるのなら、きっと長生き出来ますよ」まるで貴方にも選択肢があるような言い方をしたのは、最上の悪意と取られても仕方がない。貴方が獲物である事実に相違はなく、その気になれば今ここで貴方を殺傷する事など造作もないが、それとは裏腹に甘やかに冷たい吐息を耳へ吹きかけてはそっと身体を離し「では、また」するりと立ち上がり、胸元に手を当て一礼。こうべは上げぬまま、怪物の姿は頭とつま先から黒い光の粒子に分解されていき、あっという間に貴方の前から跡形もなく消え去って)
(/態々ご丁寧なご挨拶を有難うございます!この時間に見落としは付き物です、どうかお気になさらずに…!キリが良さそうでしたので一旦回収させて頂きました、此方こそサミュエルさんの緻密な思考描写や、隠し切れない動揺にわくわくしつつお返事を紡がせて頂きました!またお時間が合えばいつでもお越し下さいませ。夜分遅くまでお相手有難うございました、どうか素敵な夢を…!)
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