執事長 2019-05-03 19:58:05 |
通報 |
>ダリア
なぁんだ、ただのお喋り目当てか(半身を引く様に肩と喉を後ろに反らせて、両手を後頭部で組みながら失望たらたらの声音で不満を紡ごう。廊下の暗い天井を一瞬だけ仰ぎ、すぐに顎を引いて貴女と再び視線を合わせ「……なーんてね。お招きありがと、ダリア」人懐こく頬を緩め、冷たい指先で貴女の鼻先へちょんと触れる。人間の方から身体へ触れられるのは珍しく、自らの腕を引く体温にぱちくりと瞬きするも特に払い除ける事はせず。導かれるまま部屋に入れば「そりゃそうだよ。何せ記憶は俺達の御馳走なんだ」何を当たり前の事を、とでも言わんばかりに笑い混じりの声音で問いに答えよう。己が喉から手が出るほど記憶を欲しがる理由は、べらべらと話して面白いものでもないがゆえに伏せたまま「__花の香り?」ふと鼻腔を擽る控えめな甘い香りに、きょろりと室内を見回して)
トピック検索 |