執事長 2019-05-03 19:58:05 |
通報 |
黒薔薇の屋敷……?聞いたことないなぁ……(ふと溢れた、この屋敷の名前であると思われる聞きなれぬ単語。注意こそされたものの、今自分には考えることしか出来ぬのだ。しかし、相手を見れば眉間には皺が寄り、少しご立腹であるように見える。素直に聞いておくべきか、と一旦思考は放棄して。「危険……、怪物……!?嗚呼、やっと辻褄が合いました」相手から出てきたのは、なんとも物騒で、自分の知り得る世界では非現実的なもの。まさか……とは思えど、目の前の相手が証拠だ。人間の外見が強い彼だが、怪物だとするならばきっと九尾か何かだろう。高貴で誇り高い第一印象の彼だったが、わざわざ教えてくれるのは親切心だと受け取ってよさそうだ。発言に対して涌き出る信頼の根元は自分にもわからない。だが、もしここが仮に怪物の蔓延る場所だとするならば……“今この場で__”という発言にも繋がる訳だ。「その、じゃあ此処は……僕が元居た場所とは違い、人間を喰らう者達が存在する場所、という解釈で良いんですね?」聞いたところで、帰還する為の解決にもならないだろう。でも何れは元居た所へ帰りたいのも本心。確かな情報は幾らあっても足りないのだ。いつの間にか、見知らぬ彼を人生か何かの先輩のような存在として見ていて)
トピック検索 |