執事長 2019-05-03 19:58:05 |
通報 |
>ミリアム
( この頃既にジャックは殺し屋としての自身の腕を過信しており、故に己を拉致し暗殺するつもりであろう者がどんな輩であろうと、容易に息の根を止められると確信していたのだ。不器用な金属音を音を立てドアノブが回り始めた数瞬の間で、期待と高揚感は著しく膨らむばかりであった。だからこそ無防備に扉から顔を覗かせた相手が女性であり、かつ黒い包帯で覆われた瞳が彼女の視界を奪っている不可解な事実を受け入れるのに数秒の沈黙が必要だった。「───アンタ、」今頃彼女を射抜いている筈だった拳銃の弾はとうとう空気に触れる事なく、零れ落ちた呟きと共に再度ガンホルダーへと姿を隠した。万が一彼女が攻撃を仕掛けたとて態々銃に頼る必要性を見出せなかった為である。「……お話ィ?どーいうつもりだ、アンタ、俺の命が欲しいんじゃねェのかよ。」目元こそ確認出来ないが決して物腰柔らかな態度を崩さず、それどころか穏やかに微笑する彼女の問い掛けに此方も問い返す。ともかく彼女が友好的であるのは其方側の作戦か何かだろうと思い込み、何処か挑発的な口調で。頭の天辺から爪先まで鋭い視線で舐め回すように観察しながら、まるで固く冷たい屋敷の床で目を覚ました数分前からこの部屋の所有権が自分自身に映ったかのような我が物顔の大きい態度で招き入れる素振りを見せ )
まァまァ!突っ立ってねェで入れよ。どうせ此処はアンタの屋敷なんだろォ?暗殺が目的じゃねェってンなら、洗いざらい説明してもらわねェと流石に困るわ。
( / 可愛いミリアムちゃんのお迎えから素敵なご提案までありがとうございます…!今夜は何時までお相手させて頂けるか分かりませんが、少しずつでも充実した物語を紡いで行ければ幸いです。改めまして宜しくお願い致します。 )
トピック検索 |