執事長 2019-05-03 19:58:05 |
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>クォーヴ
相変わらずお上手だこと。…でも嬉しい。ありがとう( くるくると危なげなく、器用に空中で体勢を変える本物の魔法使いに並ぼうとする様は滑稽かもしれない。それでも振る舞いを止めないのは、それが自分の捧げ方だからだ。賛辞にも刺々しく返すものの、その後に素直な気持ちを加えたのは相手の言葉が心からのそれだと分かったからだろうか。様になる姿で跪かれてはきょとりと目を丸くしたのち「 __え 」と言葉を漏らす。百景を見てきたこの目ですら、この部屋からの空模様を気に入る程空に近いこの部屋、その高さは推して知るべし。ちらり視界に入る小粒の薔薇の花々にきゅ、と一度目を瞑るも、目を開けては柔らかく微笑んだレディが「 喜んで 」と震える手で白い手を取った。窓枠に足を掛ける。背中を冷たい汗が伝った。生唾を飲み込むだけの時間、怯んだように瞳を揺らして躊躇うも、踏み出せる足場のないその空中へ自ら身を投げる。それはもうきつく握られた手にはどうか目を瞑っていただきたい )
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